高槻市の歯医者 まつむらファミリー歯科のブログ&コラム

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歯周病の治療②

こんにちは。当院のホームページをご覧いただきありがとうございます。
高槻市のまつむらファミリー歯科 院長の松村淳史です。

長らくお待たせしました。前回(約1年前❗❗)の続きです。
前回は歯周病の前段階「歯肉炎」についてお話しました。1965年のDr.Loeの論文を用いて歯肉炎の原因はプラーク(細菌)であることを紹介しました。
今回も同じくDr.Loeの1986年の論文Natural History of Periodontal Disease in Manからの引用です。
<まとめ>
1970年から1985年の15年間、スリランカの茶畑(スリランカは紅茶が有名ですよね!)で働く男性労働者の歯周病がどのように変化していくのかを調査した。当時彼らの間に歯を磨くという文化はなく(❗❗)、歯医者もいないという状況で、当然口の中は歯垢や歯石が多く観察された。その中で81%の大半の対象者たちは、歯周病はゆっくりと進行し、全く進行していない対象者は11%認められ、残りの8%の対象者たちは、非常に急速に歯周病が進行した。同じような口腔内の環境でも、歯周病の進行は個人差があるということが明らかにされた。

歯ブラシしない、歯医者もいない地域、という非常に稀な条件を利用したとても価値のある論文です。

前回の話をあわせると
歯周病の直接的原因はプラーク(細菌)。ただ、人によって感受性(影響の受けやすさ)に差がある。
というのがまとめになるかと思います。

今回ご紹介したのは歯周病の進行具合に影響を与える要因のうちの一つにすぎず、他にもお口の中に細菌がたまりやすい形の被せ物があったり、ひどい歯ぎしりがあったりというのも歯周病を進行させる要因になります。

とっても歯ブラシは頑張っているのに歯周病が進行する、こういう患者様には隠れた要因があるのかもしれません。
当院では、単に「歯をきれいに磨きましょう」だけではなく、患者様とのコミュニケーションをとりながら、日々歯周病と向き合っております。

次回は歯周病の他の要因(リスクファクター)についてお話していきます。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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