こんにちは。当院のホームページをご覧いただきありがとうございます。
高槻市のまつむらファミリー歯科 院長の松村淳史です。
本日は歯内療法、根管治療についてのお話をさせていただきます。
歯内療法は歯の中の神経をとる、もしくはすでにとってある根の中をきれいにする治療で、通常は虫歯が歯の神経まで達してしまった場合に行われます。
この治療の成功の鍵はいかに細菌感染から防ぎ、細菌を減らすかにあります。
有名な研究で、ラットの歯を神経まで達するように切断し、根の先に病巣ができるかどうかを調べたものがあります。結果は、無菌飼育ラットでは病巣ができず、通常飼育ラットでは病巣ができたというものでした。つまり、細菌がなければ神経がみえても感染はしないということです。
しかし、皆様ご存知の通り、お口の中はどれだけ歯磨きしても細菌は住んでいます。これらの細菌が歯の神経の治療中に侵入することで根の中は感染を起こします。病巣ができるかどうかは細菌の量と体の免疫とのバランスで決まります。そこで私達歯科医師が考えることはいかに細菌を中に入れないようにするかです。
そのために発明されたのが、ラバーダムというゴムのカバーです。これはお口の中からその歯だけがゴムのカバーの上に露出するような設計になっており、治療する歯とお口のなかをラバーダムが遮断してくれて唾液の侵入を防ぎます。
このラバーダムをするかしないかで歯内療法の成功率は大きく変わってくると言われております。ただ、ゴムのアレルギーがある方は使えないのと、どうしても圧迫感があるので苦手な方はいらっしゃり、全員には使えない技術でもあります。
当院では上記のような患者様以外には、ほぼすべての歯内療法でラバーダムを行います。喉に水や薬液も流れて行きにくいですし、舌や頬も傷つけないので治療もしやすいので患者様と医療機関側ともにメリットのある治療だからです。
ただ、このように最善をつくして治療してもある程度の確率で病巣が発生してしまうのも事実です。そこで抜歯する前に最終手段として残されているのが外科的歯内療法と呼ばれる治療です。次回はこれについてお話していきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!